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アデノイド増殖症

アデノイドは扁桃の一種で、鼻の奥に存在し、細菌やウイルスから体を守る免疫機能に関係しています。アデノイドが異常に増殖してトラブルを生じた状態がアデノイド増殖症です。

アデノイドは乳幼児期から学童期にかけて主要な役目を果たし、成人以降では多くの場合消退してしまいます。このため、アデノイド増殖症も主に乳幼児を中心とした小児で問題となる疾患です。

アデノイド増殖症の症状

アデノイド増殖症の症状は就寝中のいびき、無呼吸症状、日中の眠気など主に睡眠の障害が中心です。滲出性中耳炎や日中の鼻閉との関連も指摘されています。

また、鼻閉状態が続くと口呼吸となるため、普段から口を開けた状態でいるようになります。このような一見しまりのない顔つきをアデノイド(様)顔貌と呼びます。
睡眠中の無呼吸症状が続くと、胸郭の変形を来すこともあります。

アデノイド増殖症の治療

アデノイド増殖症の治療は全身麻酔下の切除術となります。アデノイド増殖症の小児では口蓋扁桃も大きい傾向にあるため、多くの場合アデノイド切除とともに口蓋扁桃の摘出術も行われます。

睡眠中の無呼吸症状が重症な例では2歳、3歳でも手術が行われる場合もあります。施設によっては、手術開始の時期を年齢や体重で決めている場合もあります。
アデノイド切除によって免疫機能の低下を心配される方もいますが、扁桃組織は周囲に多数存在していますので心配ありません。

多くの場合、睡眠中の無呼吸症状は手術後明らかに改善します。ただし、低年齢で手術が行われた場合には、数年でアデノイドの再増殖を来し、睡眠時の無呼吸が再発する場合もあります。

乳幼児をお持ちの親御さまは、睡眠中のお子さまの状態をいま一度、確認してください。
5分間添い寝をしていて、大きないびきや呼吸の一時的な停止が見られれば、要注意です。まずは耳鼻咽喉科専門医のいる医院を受診してください。