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慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は、副鼻腔と呼ばれる鼻の奥の空洞に慢性的に炎症が持続した状態をさします。
副鼻腔と鼻腔とは小さなトンネルを通してつながっていますが、感冒(いわゆる風邪)やアレルギー性鼻炎などで鼻腔粘膜が腫れることによってこのトンネルが塞がってしまい、副鼻腔炎が生じます。

副鼻腔炎・急性副鼻腔炎

副鼻腔炎では黄色で粘脹な分泌物が特徴で、鼻をかんでどろっとした黄色い塊が出ることもあります。急激に炎症が生じた場合には、頬やおでこのあたりの痛みと発熱も伴い急性副鼻腔炎と呼ばれます。
適切な抗菌剤を使用すれば多くの場合急性炎症は治まりますが、まれに眼窩と呼ばれる眼球周囲に炎症が波及して視力の低下など重篤な合併症を引き起こす場合があります。

慢性副鼻腔炎

この急性炎症に対する治療が不十分な状態で放置されると、慢性的な炎症が持続した状態、すなわち慢性副鼻腔炎に移行します。喘息を患っている方では、喘息と同様の鼻腔・副鼻腔粘膜の炎症が生じて、好酸球性副鼻腔炎という少し特殊な副鼻腔炎が生じる場合もあります。

また、慢性副鼻腔炎は気管支炎・気管支拡張症とも関連し、副鼻腔気管支症候群とよばれ、慢性的な湿性咳嗽(痰が絡まる咳)が数か月から数年続く原因となる場合もあります。
鼻の診察所見のみから、慢性副鼻腔炎と診断され鼻の処置のみを受けていた方で、画像検査を行って鼻腔の腫瘍が発見される場合もあり、適切なレントゲンあるいはCT検査も時には必要です。

慢性副鼻腔炎自体は以前に比べて減ってきていると言われています。
ただし、アレルギー性鼻炎が増加しており、今後はアレルギー性鼻炎後の副鼻腔炎や、喘息と関連した副鼻腔炎、更には腫瘍性病変の鑑別などが重要です。鼻すすりをしている子供ばかりではなく、大人でも注意が必要な副鼻腔炎もあります。
一度、耳鼻咽喉科専門医のいる医院での診察を受けていただくことをお勧めいたします。