深谷市 耳鼻咽喉科 耳鳴り めまい 中耳炎 耳管開放症 メニエール病 補聴器 花粉症 のどの痛み 気管支炎

耳管開放症

耳管開放症は、耳の奥と鼻の奥とをつなぐ耳管というトンネルのトラブルによって生じる疾患です。
耳管は通常閉じており、あくびをした時、唾液を飲み込む時、いわゆる耳抜きをした時のみ一時的に開いて鼓膜の内と外との圧力を均等化します。この耳管が常に開いた状態になっているのが耳管開放症です。

自分の声が大きく耳に響く

典型的な症状は、自分の声が大きく耳に響いてしまい非常に不快である、というものです。
これは、自分が声を出した時に、鼻腔・咽喉頭に加えて中耳腔(鼓膜の内側の空間)も共鳴してしまうために生じます。前かがみの姿勢や、横になると症状が軽減あるいは消失することも特徴です。潜在的な患者さんは意外に多く、まれな病気ではありません。

比較的やせ体型の方、若い女性、急激に体重が落ちた方などで多くみられます。時には急性低音障害型感音難聴メニエール病と診断されている場合もあります。

耳管開放症の診断

診断には耳管機能検査という特殊な器械を用いますが、呼吸性の鼓膜の動揺を確認する方法や、オトスコープというゴム管を用いた検査でも簡単に診断は行えます。

耳管開放症の治療

治療には、生理食塩水を鼻から滴下する方法や、内耳血流改善薬・漢方薬などが用いられますが、効果は限定的です。

重症例では耳管ピンといって、シリコン製で長さ約2㎝程の細長いピンの留置術が行われます。鼓膜の一部を切開して耳管内に留置する治療ですが、良好な治療成績が報告されています。

患者様の状態によっては治療可能な施設への紹介も行いますので、ご相談ください。