めまい
めまいといってもグルグル回るようなめまい、慢性的なふらつき感、高いところや階段を降りるときなどにおきる足のすくむような感覚、目の前が暗くなるような感覚など様々あります。
めまいをきたす原因としては耳の異常、小脳脳幹などいわゆる脳の異常、血圧や心拍など自律神経を介した異常、特定の臓器や器官に原因がなくうつ状態などと関連しためまいなどがあります。
良性発作性頭位めまい症
グルグル回るようなめまいをきたす病気として最も多いのが良性発作性頭位めまい症です。これは、主に耳石と呼ばれる小さな砂粒のような物質が三半規管内に入り込んで引き起こす病気です。
朝起き上がった時、寝返りした時などに激しくグルグル回るめまいとして来院されます。めまいは約20秒間程で落ち着きますが、床に就いた時にまた起こります。手足の麻痺や呂律の障害、きこえの低下などは伴いません。
メニエール病
メニエール病は以前から、めまいと耳鳴、難聴を繰り返す病気といわれていますが、近年ではめまいのみ繰り返す場合、難聴のみを繰り返す場合もみられます。
前庭神経炎
前庭神経炎はめまいにかかわる耳の神経の高度の障害とされ、数日から数週間続く眼振と呼ばれる異常な目の動きを伴います。
その他の疾患に伴うめまい
また、時にはめまいが強く難聴に気が付いていなかったため、実は突発性難聴に伴うめまいであった、という方もまれではありません。
頻度は多くはありませんが、小脳や脳幹の出血・梗塞でもめまいをきたします。特に小脳梗塞では、めまいのみ、あるいはめまいと難聴が最初の症状であったという事もあります。
昨日あるいは今朝から突然始まっためまい、座っていることも難しいほどのめまい、頭痛や手足の麻痺、呂律の異常をきたしているような場合には直ちに総合病院で、脳梗塞・脳出血などの鑑別を受けていただくことが必要です。その上で、異常が無ければ、耳鼻咽喉科専門医およびめまい相談医のいる医院を受診していただくことをお勧めいたします。
